2011-10-19

[ANIMATION]あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

2011.10.12
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」












「故郷」があるというのはなんて素敵なことなんだろうね。と11話を通してひたすら思った。
中学でも高校でも専門でも一度ずつはアイデンティティークライシスに陥った気がするけど、いつも「故郷」のある人をとてもうらやましく思ってた。大切なものや戻りたい場所ができた今でも、それは変わらない。
無条件に自分を迎え入れてくれる場所といったら幻想を抱きすぎかもしれないけど。色んなところで色んな人と色んな時間を過ごしてきた後に、おまえはよくやってるよって、とりあえずここらへんで休憩しときなよって、そんな風に言ってくれる町や景色があるというのは本当に素敵なことだね。

幼なじみっていいなあ。人生のスタートが同じなんだもんねえ。
どんなにぐれてどんなにひねて、どんな方向にそれぞれ変わっていっても、自分は元々こういう人間だってわかってくれてる人がいるんだもんね。わざわざわかってくれてなくても、自分の持って帰ってきたもの関係なく、寄り添ってくれるんだもんね。
里帰りって、その場所と人の力がこびりついた自分の無駄をそぎ落としてくれるのかな。
夢見過ぎかしら...でもこの人とこの景色と空気でできたこの空間が、私の原点なんだよと私も言ってみたい。

いくつかの場所に住んで、本当にたくさんの場所を訪れて、色んな文化を知って、人と触れ合って、そういうふうに過ごしてきた人生はとても良かったと思うし、いまの自分はこの過程を辿ってきたから形成されたのだと言えるけど、自分の子供には「故郷」をあげたい。
頑張ってる子供を迎え入れてくれる町をあげたいと思うね。

まあ実際このアニメの舞台が秩父と飯能で、まさに私の実家なので十分「故郷」的な目線で楽しみはしたんだけどね!
学校まで二時間かかってたし、すぐ動物とぶつかって電車が止まるし、地震のときは5日間も帰れなかったけど、いいところですよ。不自由さがほんとにイライラするときはイライラするけど、それがまあ愛おしいよね。

「故郷」のないことが住む土地にすぐ愛着を持ってしまう習性につながってんのかなーと思う。
浜田山も大崎も蒲田も大塚も、それぞれに好きなコンビニがあって、好きな道があって、好きな時間がある。
どの町も、私は今このタイミングでこの町に住むべきだったんだ!といつも思っちゃう。そしてどの町もきっといつ訪れてもわたしを温かく迎え入れてくれるんだろうなと勝手に思っている。
この二年間でロンドンも私にとってそういう存在になってくれるといいな。


ああの花はエンディングがとっても好きでした。
3日くらいでまとめて観たけど、一度もエンディングとばさなかった。
ベタな演出だけど、最後のコーラスで女の子三人の後ろを降ってる白い花たちが彩られて昇華していくところが大好き。
お話っていうよりも細かいところにセンスの感じられるアニメだったなーと思います。

なんだかもう既に日本語が下手になってきてる気がする!
誰か日本語で私としゃべってください。

それではーおはよう東京、おやすみロンドン:)

2011-10-15

[FILM]百万円と苦虫女

2011.10.14
「百万円と苦虫女」

2008年7月公開の映画。
当時の私はシネマ2で働いていて、無料で映画を観られる最高の環境にいながらも長引く就活にもんもんしたりいがいがしたり、映画を観ることを抑制していたり、映画を観る気分になりづらかったりしてた。
就活前までは月30本観てたけど、この頃は月2,3本がいいとこ...ということで、見逃した約150本の映画のうちの一つが「百万円と苦虫女」です。

私は現実逃避するのが多分苦手で、追いつめられるとどう足掻いても逃げられなくて、とことん考えたり、話したり、書いたりってして解消していく方が向いているみたい。と最近気がついた。
きっと映画を観るにしても、全然関係ない映画を観て現実を忘れるっていうより、なんとなく自分や自分の周りを連想するようなものを観て、思考を巡らすきっかけにしてあげた方が自分にも映画にも良いっぽい。観ないのも良くない。
ということを考えると、この映画は人生の岐路に立たされ途方に暮れていた、就活中のあの頃に観るべき映画だったかも。
「いや、むしろ探したくないんです。どうやったって、自分の行動で自分は生きていくしかないんですから。探さなくたって、嫌でもここにいますから。」自分探し?と聞かれた蒼井優がそう答える。
自分を探しまくってたあの頃の私がこのセリフを聞いたら、探すのを一旦やめて立ち止まったかもしれん。
まあ今も探してないわけじゃないけど、大切な人や場所があることはとてもわかっているし、必要なのは覚悟だなと一貫して思うようになった。
それが正しいのかはまだわからないし、なにかを後悔しているようなことは一切ないから、まぁ結果どうでもいいんですけどね!

言いたいのは、どのタイミングでどの作品に出会うかは重要だなということ。
それは人生っていう長い単位でもそうだし、その日の気分だったり、その後会う人だったり、そういう小さなことでもそうだね。
自分に合った最高のタイミングで、最高の作品を観ていきたいなーと思うわ。
そしてほんとのほんとの将来は、映画や本や舞台やダンスや名前もないような表現の作品を、私の力で最高の作品だと思ってもらえるように人々に送り出したいなーと思うね。そしてそれが自分の作品だったらなお最高。
なんか夜だし、一日家にいて色々考えているからこんなところでしゃべりすぎている感は否めないけど、ま今日はいっか!


あでもフジファブリックのPV→髑髏城の七人の天魔王→モテキの藤本→百万円と苦虫女の中島くん という流れでこのタイミングだからこそ、森山未來にめっちゃときめいたってのもある!
きっとこれを最初に観ていたり、フィッシュストーリーのあとにこれを観ていたりしたら、森山未來には全然見向きもしなかったでしょう。蒼井優かわいーなーで終わっていたでしょう。
だから、やっぱり今このタイミングにこれで良かったんだ!
はあーん。キテます、森山未來。
ときめける相手がいるというのは、幸せなことだ!

そして私はこの作品を結構なめてました!
どうせだらだらやってほわ〜んとぼわ〜っとして終わりだろって思ってましたが、思ったよりとっても簡潔で、テンポが良くて、役者もよく見えたし、大切なことが説明的じゃなく伝わってきたし、おまけにしっかりきゅんきゅんもさせてもらったし、良い映画でした!
と映画の感想っぽいことも言ってみる!
それじゃあ寝ます。おはようトウキョウ、おやすみロンドン。

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百万円と苦虫女
director:タナダユキ
writer:タナダユキ
cast:蒼井優、森山未來、齋藤隆成
country:日本
http://blog.t-basic.com/nigamushi/comment/

観たいと思った映画:「モル」
http://pff.jp/moru/main.html
タナダユキの初監督作品。
でもこの人、さくらんの脚本はくそだったよね...。
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2011-10-10

MIOinLONDON

MIOinLONDON! 11/10/05-10:)

壊れたコロコロを抱えて、美音はお昼の便で東京へ帰っていきました。
美音と5日間歩きまわったことによって、わたしはこの街をなんだか好きになれそうな気がしてきたよ。
ロンドンは、シチリア帰りの真っ黒でベトナム人みたいな美音のことも、まだまだこの街で浮いている純ジャパニーズのわたしのことも、広い心で受け止めてくれました。
結構いい街やもしれないと思い始めました。懐の深い街、ロンドン。

5日間たくさんの所に行ったので、忘れないうちに書き留めておきます。
とても長くなると思うので、気になるところだけ読んで頂いても、写真だけ見て頂いても、閉じて頂いても大丈夫です。


<HORSE GUARDS>
Whitehallで毎日行われている騎兵の交代式を見に行きました。
Whitehallは昔、英国陸軍の本部でもあった立派な建物です。来年開催されるロンドンオリンピックではビーチバレーの会場になるそうな。なんか固そう。臭そう笑。
騎兵ってフランスとかドイツが強いのだと思っていたけれど、イギリスも相当強いらしい。ロンドンの町中もなにかと馬の装飾が多い。
イギリス騎兵はクリミア戦争ではコサック騎兵を撃墜しているし、ウォータルー会戦ではナポレオン軍を倒してる。
競馬も貴族のスポーツとして古くから人気があるし、「サラブレッド」っていうのは元々イギリスとアラビアの馬を交配して品種改良した競走馬のことを指すらしい。
とにかく馬はイギリスの文化にとても古くから根付いているということみたいです。
Whitehallではイギリスで最も古いLifeGuardsと呼ばれる騎兵隊と、アン王女が連隊長を務めるBlues and Royalsと呼ばれる騎兵隊が主に警衛しているみたい。
それぞれユニフォームが違ったりして、華やかで素敵です。
全然関係ないけどアン王女って乗馬でヨーロッパ1位になって、オリンピックにイギリス代表として出たりするくらい馬の扱いがお上手らしいよ。やんちゃな王女様だね。
もふもふを敷いて座っているだけの衛兵はいいけど、ずっと直立不動で待たされる馬たちは少しかわいそうだった。
バッキンガム宮殿で行われている普通の衛兵交代は見たことないんだけど、こっちの方が派手で見応えはありそう。オススメです。

<COTSWOLDS>
二日目はロンドンからバスで二時間、北の田舎コッツウォルズへ遠足してきました。
羊の歩く丘が延々と続く丘陵地帯に点在する小さな村を総称してコッツウォルズと呼びます。
黄色いライムストーンで建てられた家が並ぶ美しい町並みと、小さく流れる川やストーンを彩るお花たちがとても素敵な村たちです。
今回はBurford, Bibury, Bourton on the Water, Broadwayと4つの村をまわりました。
どの村もミニチュアなんじゃないかと思うくらいちょこんとしていて、静かで、がっつり日本のツアーバスで回っておいてなんだけど、観光客が邪魔をしていいような村じゃないなと思いました。


Bourton on the Waterは小さなベネチアと呼ばれているくらい、水辺の美しい村です。
コッツウォルズの中では人口も多く、少し大きめのところ。
Model VillageというBourton on the Waterを1/9のミニチュアで展示しているところがかわいいです:)

看板や橋など、とっても細かいところまで再現されてます。教会からは賛美歌の音が聞こえます。
煙突を覗き込んでる美音はとってもいじわるにみえる!

Motor Museumという古い車とバイクとおもちゃが所狭しと並ぶ博物館にも行きました。
1959年からマイクキャバリーさんが集めたコレクションが惜しげもなく公開されてる手作り博物館です。
絶対趣味でしょと思うくらいなんでもありな展示物たち。
きっとどれもとっても大切なものなんだろうねと見ていてほっこりします。



Bourton on the Waterでは初のAfternoon Teaをいただきました!
あったかいスコーンと紅茶がとーーーってもおいしかった!
しかし、こんなの毎日食ってたら太って即死だと思います!
まだ二週間しか経ってないけど、イギリスはやっぱり紅茶にとっても誇りを持っている印象。
紅茶の種類はもちろん、パッケージや茶器など本当に凝ったつくりのものがたくさん。
ロンドンブリッジの近くにはMuseum of Tea&Coffeeという博物館もあります。ぜひ行ってみたい:)



Broadwayという北の方にある村ではライムストーンが少しオレンジっぽくてとても良かった。
地域によって少しずつ色が違うみたい。
どの建物も17,18世紀につくられたもので、時間の経過によっても色が結構違うね。
おじさんたちが手作業でライムストーンを積み上げているところも偶然目撃した。
ああやって一つひとつのストーンが手作業で積まれたものだと思うと、とても歴史を感じるね。
雨が降ったりやんだりのとてもイギリス的な天気だったけど、行ってよかったコッツウォルズ!
ツアーガイドのおばさんが片桐はいりにそっくりで、とても日本語の説明がへたで、それだけが本当にくそだったけどそれもまた思い出。

<BOROUGH MARKET>
Tate Modernの近くにあるBorough Marketは食のマーケットで、マーケット天国のロンドンでもわたしの中では今のところ一番良いマーケットでした!
食事がまずい街として有名なロンドンですが、最近Jamie Oliverのおかげで食ブームが来ているらしい。
ブームさえ来ればこんなにたくさんの民族が集まる街はないし、お金もあるし、場所もあるし、そりゃおいしいものも集まるよね!ってくらいこの5日間はおいしいものしか食べませんでした。
Borough Marketには本当にたくさんの野菜、フルーツ、デリ、スイーツ、パン、スパイスなどなどがあり、ロンドンの食通はここに集まるのねって感じ!
チョリソーバーガー激うま!
クランブルケーキとチーズケーキも買って帰ったけど、鬼うまでした!
何十種類も並べられたオリーブや、身体に悪そうな色のカップケーキたち、木の幹ごと抱えて帰るきのこの栽培セット、どれもこれも気になるものばかり!
毎週やっているそうなので、わたしはきっと近々また訪れるでしょう。
ごはんがおいしいってそれだけで幸せだよね:)

<MUSICAL:THE WIZARD OF OZ>
ミュージカルはオズの魔法使いを観ました!
シドニーで観たライオンキングも、前にロンドンで観たシカゴも、パフォーマンスで勝負!って感じでおもしろかったけど、舞台装置や派手な演出は日本だなーと思ってた。
が、オズの魔法使いは演出がすごすぎて!そんな風に思っててごめんなさい!!って感じでした。
舞台はぐるんぐるん回るし、スクリーンに台風が現れて舞台が荒らされたり、照明が客席を巻き込んで目が回ったり、雪が降ってきたり、魔女が降ってきたり、空飛ぶ猿が降ってきたり、衣装はとってもかわいいし、やほんとなめてた!
ここでは色々と興奮したものたちを見せられないのが残念。
英語がわからなくても絶対楽しめるので、ほんとオススメします!
有名な演目は歌も知ってるものが多いだろうからもちろん楽しいだろうけど、ここまで演出が派手なものがあるのかしら。
2年間で色々見比べたいと思います。
一番安い席は3000円程度。芸術を誰でも楽しめるというのがロンドンのとてもいいところだと思います。
美術館や博物館は無料の所がとても多いし、皇族の所有する建物は入場料の高いところが多いけど補修工事などに役立てているそうです。
文化を守って、少しでも芸術を楽しめるようにという配慮がされている気がします。いいね、ロンドン!


そんな感じで、美音との楽しい5日間は終わりました。
ようやく現地で勉強する人としての生活が始まっていたのだけど、美音と一緒にすっかり観光客気分になってしまったわたし。
まだ慣れてもいない留学生活に戻れるのか本当に不安だけど、この街を少しでも好きになれたことがとても良かったです。
わたしたちは世界中に散り散りになっていくけれど、こうして色んな街の色んな文化を人よりも多く楽しめる機会があるんだということは本当に幸せなこと!
会いたいと思ったらいつでも会いにいけるよう、しっかり稼げる女になります。
ありがとう美音!次は東京かロンドンかマドリッドかローマで!
またあーなたにーあーえるのをー楽しみにー待ってーサヨナラー♪
SEE YOU SOOOOOOON!